Jazz Giant Series > Part5 : THE QUARTET Featuring HERBIE HANKCOCK, WAYNE SHORTER, RON CARTER, JACK De JOHNETTE
THE QUARTET Featuring HERBIE HANKCOCK, WAYNE SHORTER, RON CARTER, JACK De JOHNETTE
ザ・カルテット フューチャリング ハービー・ハンコック、
ウェイン・ショーター、ロン・カーター、ジャック・デジョネット

Legend Now in Jazz!!
マイルス・デイヴィスに捧ぐ
2007年、秋。あの・伝説のV.S.O.P.日本で再生か?

 60年代、あのJAZZの帝王と呼ばれたマイルス・デイヴィス(1926−91)を中心に、 大活躍した当時最強のクインテットメンバーの中にハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロン・カーターがいた。
 そんな彼らが、1976年アメリカで毎年夏に行なわれるジャズの祭典、ニューポート・ジャズ・フェスティバルにて、マイルス・デイヴィス・クインテット時代の演奏を再現しようとピアノの ハービー・ハンコックを筆頭に結成したのが、そう、V.S.O.P.である。これはVery Special One time Performance(1回限りの演奏)のイニシャルをとって名づけられたことからもわかるように、 その1回の特別ステージの予定だった。しかし、1度だけのつもりの演奏の評判が非常に高く、その後も活動するようになり、77年、79年には日本にもV.S.O.P.として来日している。
 当時のV.S.O.P.クインテットのメンバーには御存知今は亡きドラマー、トニー・ウィリアムスがいた。1969年、トニーがマイルス・デイヴィスのバンドを脱退し、その後任を是非にと任されたのが、ジャック・デジョネット。彼はデイヴィスのバンドでドラムをプレイし、ハービー、ウェイン、 ロンとも同じステージに立って来た。そんな彼が今回 THE QUARTETのメンバーとして来日するのである。

ハービー・ハンコック プロフィール

 1940年アメリカ・イリノイ州シカゴ生まれ。7歳でピアノを始め、11歳で地元シカゴの交響楽団と共演を果たす。彼のジャズのキャリアは1960年のドナルド・バード・クインテットに始まる。
 62年には初リーダーを務めたアルバム「テイキン・オフ」をブルーノートよりリリース。翌年にはあのジャズの帝王といわれた、マイルス・デイヴィスのコンボに抜擢され、68年ごろまで在籍。その後もマイルスのセッションに頻繁に参加し続けた。1973年には、ジャズ・フュージョン系のアルバムを発表したり、83年にはヒップホップ系の音をもりこんだ新作、その後もエレクトロニックサウンド作品をリリースしたりとジャズにおける新境地を開拓していく。
 1986年には音楽監督をした映画『ラウンド・ミッドナイト』でアカデミー作曲賞を獲得。公演のため頻繁に日本にも来日しており、2003年にはジャズイベント、「東京JAZZ」の総合プロデュースを担当した経験もある。2004年にはNEAジャズマスターズ賞を受賞。そして現在も休むことなく創造活動を続けている。

ウェイン・ショーター プロフィール

 1933年アメリカ・ニュージャージー州生まれ。幼少のころは美術に興味を示す。初めて音楽に興味を持ちサックスを演奏し始めたのは16歳。大学時代はナイトクラブで演奏しつつ腕を磨き、1959年にはアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに入り、音楽監督の地位につく。
 そして61年にはジャズ・メッセンジャーズのメンバーとして初来日を果たし、日本にファンキージャズブームを巻き起こした。64年にはマイルス・デイヴィスのクインテットに入団し、「黄金のクインテット」としてアコースティックジャズの頂点を極めた。
 マイルスのバンドを脱退した後にはジョー・ザヴィヌル、ミロスラフ・ビトウスらと共に「ウェザー・リポート」を結成。今までのジャズ・グループのとはちがうクロスオーバー・ムーヴメントを起こしたグループとして人気を得た。また、ちょうどこの頃、V.S.O.P.の一員としても活躍した。そして、「ウェザー・リポート」解散前からソロアルバムをリリースしたり、現在もセッション活動も頻繁におこなっている。なお、日本のSwing Journal誌の人気投票ソプラノサックス海外部門において1973年から少なくとも2001年まで29年間連続1位に輝いている。

ロン・カーター プロフィール

 1937年アメリカ・ミシガン州生まれ。バッハなど傾倒し、初めはチェロを習うが、後にクラシックのコントラバス奏者を目指して、猛練習を始める。しかし、人種差別の壁により、シンフォニーへの入団は果たせなかった。
 その後はジャズベーシストとしての活動を始め、1959年にはチコ・ハミルトンのグループでプロデビューを飾る。ロンの柔軟なプレイスタイルはマイルス・デイヴィスの目に留まり、60年代はマイルスのバンドで活躍する。その後、マイルスのバンドを引退してからは、多数のミュージシャンのレコーディングに参加や、V.S.O.P.クインテットの一員になり活躍。
 一方で、ソロに特化したピッコロ・ベースという新楽器を開発し、それ以降はベースと、ピッコロ・ベースを持ち替えてたくさんのセッションをこなしていくようになる。ロンのベースは1フレーズ聴いただけで彼のプレイと分かるほどユニークであり、日本でも大変高い評価を得ている。

ジャック・デジョネット プロフィール

 1942年アメリカ・イリノイ州生まれ。4歳の時にピアノを始め、ジャズやブルースに興味を持つ。10代後半からドラムを始め、本格的に演奏するようになるとジョン・コルトレーンなど大物ジャズミュージシャン達との共演を果たしていく。
 69年にはマイルス・デイビスのバンドに参加して活躍。退団後79年には「スペシャル・エディション」を自身で結成。ジャックはエルヴィン・ジョーンズのテクニックとトニー・ウィリアムスの瞬発力を足したような、シャープなドラミングが特徴とされ、それからもキース・ジャレット・トリオなどで多彩なプレイを発揮。
 日々新しい何かに挑戦し続け、現代におけるジャズ・シーンの名ドラマーとしてその名が日本でも大きく知られている。

 ハービー、ウェイン、ロン、そしてジャック。
4人はともにマイルス・デイヴィスと共に、ジャズ界のトップに立ち続けた同士であるが、今現在このメンバーのみで同じステージを踏む事はきわめて貴重な瞬間となっている。

 このカルテットが見られるのはこの奇跡の来日公演でしかありえないだろう・・・。

■福岡公演
2007年10月8日(月・祝)
アクロス福岡 シンフォニーホール

■大阪公演
2007年10月11日(木)
大阪厚生年金会館 大ホール

■横浜公演
2007年10月14日(日)
パシフィコ横浜 国立大ホール

■東京公演
2007年10月15日(月)
東京国際フォーラム ホールA

2007年10月19日(金)
東京国際フォーラム ホールA

■札幌公演
2007年10月17日(水)
札幌コンサートホールKitara 大ホール