80年代よりパンク・シーンをリードし続け、現在も最前線で活躍するバッド・レリジョン。彼等の存在なくして、オフスプリングやグリーン・デイをはじめとする多くのネオ・パンク・バンドの成功は有り得なかったと言っても過言ではないだろう。

2000年5月には通算10枚目となるアルバム『ザ・ニュー・アメリカ』をリリースし、益々快調。あのトッド・ラングレンがプロデュースを手掛けたことでも話題になっている。

HISTORY

1980年、セックス・ピストルズやクラッシュに絶大な影響を受けたロサンゼルス北部の高校に通うグレッグ、ブレット、ジェイ（ベントリー）とジェイ（ジスクラフト）の少年4人はバンドを結成した。
当時組織化された宗教に強い反発を覚えた彼等は、バンドを“Bad Religion”（悪い宗教）と命名。

翌年の81年、シングルをリリースするために自らのレーベルEPITAPH(エピタフ)を設立する。同年にはファースト・アルバムの『How Could Hell Be Any Worse』を発表。
1985年にはEP『Back to the Unkown』 をリリース。

1988年にエピタフは本格的なインディペンデント・レーベルとして他のバンドも手掛け始める。
そんな折、バッド・レリジョン自身もアルバム『Suffer』をリリースする。いわゆるメロコア（メロディアスなコーラス・ラインとパンクのリズムを融合させたサウンド）に仕上がったこの一枚はバンドの人気と認知度を瞬く間に急上昇させ、その後におけるニュー・パンク・ブームの立役者となる。

90年代に入って、彼等はコンスタントにアルバムを発表し、その人気と支持率はアメリカに留まらずヨーロッパ、オーストラリアやアジアの若者たちを虜にする。エピタフはパンク・シーンにおいて成功を約束されたレーベルとなり、ペニーワイズ、ランシド、NOFX、オフスプリングなど続々と人気バンドを世に送りだす。

1994年、バッド・レリジョンはエピタフ・レーベルを卒業し、アトランティック・レーベルからアルバム『Stranger than Fiction』を発表。移籍は様々な憶測をよんだが、彼等のパンク・ロック精神は変わることもなければ、ブレットも依然としてエピタフのオーナーであり続けた。

その後ブレットはレーベルの経営の為にバンドを離れ、2000年当時のラインナップはグレッグ・グラッフィン、ジェイ・ベントリー、グレッグ・ヘッツソン、ボビー・シェヤーとブライアン・ベーカーとなっている。

移籍後4枚目、通算10作目のニュー・アルバム『The New America』は2000年5月にリリースされ、各メディアで大絶賛されており、彼等の最高傑作とも囁かれている。